飛騨古川|蜷川実花蜷川実花展 with EiM Light in the Ruinを見てきました
飛騨市古川町の住宅用木質内装建材製造・販売会社「株式会社東洋」の工場跡地にて、蜷川実花とクリエイティブチームによる展示がありました。一時的に廃墟となる工場で、地域の未来と可能性を紡ぐアート展示とされています。
蜷川実花の岐阜県での展示は初で、廃工場というユニークな舞台にクリエイティブチームEiMによる光と色彩の作品を展示。1200本以上のクリスタルガーランドを用いた展示が注目で、廃工場に差し込む自然光と工場内の人工光の融合が幻想的な輝きになっています。
知らなければここで展示会をやっているとは思えない外観で、中に入るとまさにもぬけの殻となった廃工場。
これだけ広大な敷地ですが、展示会場は奥まで歩いて行ったほんの一角です。なので展示そのものは綺麗でしたけど、すぐに見終わってしまって物足りない印象でした。
工場内の照明で立板を透過させて、様々な色の移ろいを見せてくれる作品。少し抽象的で、スペースがコンパクトにまとまっているから、インパクトに欠けるというか…綺麗ですがあまり分からないというのが正直な感想。
天井から吊り下げた1200本以上のクリスタルガーランドがメイン展示で、まわりの人もみんな写真を撮っていました。
光を散らすサンキャッチャー、蝶や星などの形、多様な色のクリスタルなど、近くで見ても遠目で見ても迫力があります。けどやはり工場が広すぎるために、この壮大な吊り下げ展示もこじんまりしていたかも。
中心は人が通り抜けられるくらいに調整されていて、中に入って写真を撮っている人がいましたね。ポートレート撮影によさそう。
ちょうど逆光になっていますが、外からの光がいい具合に散乱しています。
窓の自然光+照明による人工光できらきらさせているんですね。
近づくと1個1個のモチーフが見えますが、どれも世界各地の工場で作られた手工芸品を収集したものだそう。
カメラの絞りを開いて撮影すると、背景のきらきらした光が簡単に玉ボケを作ってくれます。
総評して蜷川実花の作品は綺麗ですし写真も素晴らしかったのです。
廃工場を舞台にしたからこその雰囲気やテーマ性があったのでしょうが、逆に全体的に作品群・展示会場そのものが廃工場の存在感に負けてしまっているような気もしました。
写真家・映画監督。写真を中心に映画、映像、空間インスタレーションを手掛けている。
木村伊兵衛写真賞ほか受賞。映画ではヘルタースケルター(2012年)監督が有名。
「EiM」の一員としても活動。
エイム[Eternity in a Moment]
蜷川実花とデータサイエンティストの宮⽥裕章、セットデザイナーのENZO、クリエイティブディレクターの桑名功らで結成されたクリエイティブチーム。プロジェクトごとに多様なチームを編成しながら活動。
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